はぎのりと様 吸血鬼二人用
めでたく(?)吸血鬼になったシャマル。
けれど、彼にとって吸血鬼という存在になるのは、とても耐えがたいことで。
なんせ、いままで無慈悲に葬ってきた存在になってしまったからね。
死者は蘇らない。起こしてはいけない。
彼らに対する慈悲など不要。与えるのは神のもとへ逝かせるという消滅のみ。
ずっと見てこなかった「死者の苦しみ」というものに直面して、心中穏やかではないでしょね。
今回は、吸血鬼であることを拒否するシャマルと、そしてモルガナイト。
ああー、ここ、本当にこの世の終わりみたいな顔をしているんだろうな…って。
ここの「殺したくない」は、命を奪うという意味ではなく、
他者の命の一部を奪ってまで生きたくはない、ってことなんじゃないかなって。
自分が吸血鬼という存在になってまで生きていることが許せないんじゃないかなと…。
自分のことを怪物だと言っているのがとても刺さる。
いつか某漫画で読んだ、「お前が自分を怪物だ惨めだ醜いというならば、お前と同じ私たちも同じく怪物で惨めで醜い存在なのか」っていうのは、とてもじーんと来ましたね。
シャマルにそれを聞けば、彼はあっさりと「そうだ」と答えるんだろうな。
そもそも生きていること自体が間違っている。
死すべき存在だって。
うぉおおおあああ局外者経由ーーー!!重い!!重いぞ!!!
モルガナイトは純粋にシャマルを生かしたかっただけだし、家族を失った経験のある己と同じ悲しみや状況をつくりたくなかった。
けど、自分が吸血鬼になった悲しみを掬い上げることはしなかった。
誰かを失うことには敏感でも、自分が失ったことは麻痺している。
モルガナイトぅううお………う……
救ったと思っていたのに、苦しめていただけなのか
ここのセリフが死ぬほど好き。
シャマルは自分のことを怪物と呼んでいて、
でもモルガナイトはそんな存在にはしないと言っていて。
ううーしかしこの二人の考えの違いは変わらないんだろうな……。
生きていてほしいと思っても、それは通じない。
この一件でシャマルは「迷惑をかけてしまった」という罪悪感から血を飲むようにはするだろうけど、生きるために血を飲むことはしないんだろうな。
いろんなエンドがあってどれも好きだけど、このセリフが好きなので浄食エンドが好きです……。
次は紅し夜で踊ろうな!!!!!!!!!